老後の不安はあきらめる

「あきらめる」の本来の意味をご存じでしょうか?
「諦める」ではなく「明らめる」ことです。
今、心に引っ掛かっていることを「明らめ」対処することで、あなたの生活はもっと楽しいものになります。
日常生活は回っているけれど、何か心に引っ掛かることがあってモヤモヤすることはありませんか

えば、
①身体面の悩み(認知症や要介護状態になったらどうしよう)
②金銭面の悩み(財産をきちんと管理できなくなったらどうしよう)
③対人関係の悩み(大事なことを託せる人がいない)
があったとします。

それらに対して、
①介護保険制度を調べておく
②不動産や預貯金の額を洗い出し、収支計画を考えておく
③緊急時に動いてくれたり、金銭等を管理してくれる人を確保する
など準備をしている人は案外少ないように思えます。

いわゆる終活の話しですが、そのうちにとは思いつつもどこから手を付けたらよいかわからないし、一人で全部調べるのも気が重いし自信もない、そもそも生活もあるしそこまで手が回らない…のが現状なのかもしれません。
漠然と不安を感じているものの、いつまでたっても「不安の根本原因は何か」がはっきりしません。
巷ではエンデイングノートなるものが出回っていますが、これを1冊埋めるだけでもかなりの情報を整理することが出来ます。
身辺のことを「明らめる」ためのうってつけのツールだと言えるでしょう

「明らめ」てはじめて「何をすべきか」が見えてくる

いきなり終活とは「遺言だ」「後見だ」「信託だ」と言われても、本当に自分に必要なものは何なのか混乱するのが普通でしょう。
人によっておかれている状況や背景は全く違うのですから…。

また、自分のことだからこそ、将来の自分と正面から向き合うことには苦痛を伴う面もあるでしょう。
冷静に客観的に分析できれば言うことはありませんが、人には得手不得手があります。

我々専門家は、終活支援に関する情報や活用法を研究しているようなものです。
また、自分事ではない分、客観的な視点で見ることが出来ます。

費用は掛かりますが、「嫌なことを考えてしまう時間が減る」ことと天秤に掛けて考えてみてください。
「嫌なことを考えてしまう時間」が1日に30分あるとしたら、1か月で15時間、1年で5,475時間、5年ではなんと27,375時間にもなります。
厄介なことに、「嫌なことを考える時間」があると、他のことにも影響し、楽しいことをしたり考えたりする時間が失われていきます。
これは、今後の人生において大きな損失です

人生は一度きりです。
どんな未来にしたいのか、一緒に考えてみませんか?

老後資金2000万円不足

昨年、金融庁の報告書により「老後資金が2000万円不足する」と発表され、大きな反響を呼びました。
根拠となったのは、総務省の家計調査で発表した、夫65歳以上、妻60歳以上の高齢夫婦無職世帯の1か月あたりの収支の平均値です。
このデータでは以下の内容が条件になっています。

・夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみで、無職の世帯
・可処分所得は18万958円、支出は23万5477円
 →1か月あたりの不足額は約5万5000円×30年で約2000万円不足

老後資金2000万円不足の衝撃は大きく、多くの媒体は、不足分を貯めるにはどう運用すればよいのか…の方向の話に傾きました。
しかし、経済評論家の荻原博子氏は、「その内訳で示されたデータと自分の家の実情を比較すると、多くの方がこれは違うと思うことが多々あるのではないか」と指摘しています。
確かに、高齢者2人の食費が月に6万4千円は多すぎると思います。
また、「総務省の家計調査というのは調査項目がとても多く比較的余裕があって優雅な老後を送っている人が多く協力しているからでしょう」とも指摘しています。

世の中、何だか投資ありきの風潮になっていますが、リスクを伴うことがあまりにも軽視されているように思えます。
金融庁が「2018年の3月末時点で、銀行の窓口で投資信託を買った人の46%が損をしている」という驚愕のデータを出しているのにもかかわらず…です。

余裕のある人が、無くなっても困らないお金で投資をするのはよいと思いますが、普通の人がむやみに手を出すのは考えものです。
むしろ、家計を見直して無駄な出費を減らす方が現実的だと思います。
世の中いろいろな情報が溢れていますが、「人は人、自分は自分」と割り切ることも必要です。